Action合同会社 代表の古橋です。
「分散投資をすれば安心」と聞いたことはありませんか?
確かに分散は大切な考え方ですが、「分散=安全になる魔法」ではありません。案件数を増やしただけで安心してしまうと、実は同じリスクを抱えたまま…ということも起こります。
この記事では、分散で減らせるリスクと減らせないリスクの違い、そして”形だけの分散”にならないための考え方について、私の実務経験をもとにお伝えします。
古橋弘光について

代表 古橋 弘光
1991年にダイワフューチャーズ(現ひまわり証券)に入社。金融業界で30年以上のキャリアを持つ。トレイダーズホールディングス取締役、トレイダーズインベストメント代表取締役などを経て、2023年7月にAction合同会社を設立。
| 1991年4月 | ダイワフューチャーズ株式会社 (現 ひまわり証券)入社 |
|---|---|
| 2006年5月 | 株式会社インベスト 代表取締役 |
| 2018年4月 | トレイダーズ証券株式会社 入社 |
| 2019年6月 | トレイダーズインベストメント株式会社 代表取締役 |
| 2020年6月 | トレイダーズホールディングス株式会社 取締役 |
| 2023年7月 | Action合同会社 代表社員(現任) |
| 保有資格 | CTA(米国商品投資顧問)、 証券外務員資格1・2種、内部管理責任者資格、 金融先物取引業務外務員資格 |
分散は「リスクをゼロにする魔法」ではない

「分散」というと、”安全になる魔法”みたいに聞こえることがあります。でも、実際は違います。
分散とは、リスクをゼロにする手段ではなく、偏り(=一撃で崩れる原因)を減らす設計です。具体的には、以下のような考え方になります。
【分散の基本的な考え方】
- 単一の前提に賭けない(価格が上がる/金利が下がる、など)
- 同じ原因で同時に傷まないようにする
- 回復不能なダメージを避ける
つまり分散は「案件数を増やすこと」ではなく、偏りを管理することだと捉えるのが自然です。
この考え方が整理できると、「なんとなく分散している」から「意図を持って分散している」に変わります。
古橋「分散してます」と言う人の中には、銘柄数だけ増やして安心しているケースが結構多いんですよ。でも中身を見ると、同じ理由で全部傷む構造だったりする。数より”何を分けているか”が大事なんです。
分散で減らせるリスクと減らせないリスクの違い


分散には”効きやすい”ものと”効きにくい”ものがあります。ここを区別しないと、分散はすぐに「やってるだけ」になってしまいます。
分散で減らせるもの(設計で薄められる)
| リスクの種類 | 分散の効果 |
|---|---|
| 個別案件の失敗 | 一つの失敗が全体を壊さないようにできる |
| 相手先の信用リスク | 相手が飛んでも全損にならない配置にできる |
| 運用構造の偏り | 同じ収益源に寄りすぎない設計ができる(例:値上がり頼み vs キャッシュフロー型) |
| 期間の偏り | 回収タイミングをずらして資金繰りが詰まらないようにできる |
分散で減らせないもの(前提として扱う)
| リスクの種類 | 特徴 |
|---|---|
| 市場全体の悪化 | ショックや信用収縮など、同時に全体が傷む局面 |
| 制度・規制の変化 | ルール自体が変わるリスク |
| 流動性の消失 | 売りたい時に売れない局面 |
| 為替・金利の急変 | 環境側の急な変化 |
減らせないものは「無視する」のではありません。起きる前提で、耐え方を設計するのが現実的です。サイズを抑える、期間を調整する、現金余力を持つ、撤退条件を決めておく。そうした備えが重要になります。
この区別ができると、「分散で守れる範囲」と「別の備えが必要な範囲」が見えてきます。



リーマンショックの時、「分散していたのに全部下がった」という声をたくさん聞きました。あれは分散が悪いのではなく、市場全体が同時に傷む局面だったんです。分散で防げるものと防げないもの、この区別は本当に大事だと思っています。
Action合同会社が考える「形だけの分散」を避けるポイント


分散が形だけになる典型は、「数は多いのに、実は同じリスクを握っている」状態です。Action合同会社では、以下のようなチェックポイントを意識しています。
1)「原因」で分ける
銘柄名ではなく、「傷む理由」で見ることが大切です。
「価格が下がると全部ダメ」「金利が上がると全部ダメ」「相手先の信用が崩れると全部ダメ」…このように、同じ理由で同時に傷むなら、それは分散とは言えません。
2)収益源を分ける
値上がり益、利息収入、事業収益など、収益の出どころを分けることも重要です。
同じ「儲け方」だけに寄ると、環境が変わった瞬間に全体が崩れます。複数の収益エンジンを持つことで、環境変化への耐性が上がります。
3)期間と回収を分ける
分散の本質は、回収のタイミングと資金の戻り方にもあります。
長期だけ、短期だけに偏らないこと。どれだけ成績が良くても、回収が詰まる設計はリスクになります。
4)上限を決める
「これは良さそう」と思うほど大きく張りたくなるものです。でも、分散は”熱くならない仕組み”でもあります。
1つのテーマ、相手先、構造への上限を先に決めておく。最悪を想定してサイズで管理する。これが大切です。
この4つの視点があると、「やってる風の分散」から「意味のある分散」に変わります。



私自身、「良さそうだから多めに」と判断して痛い目を見た経験があります。だからこそAction合同会社では、上限を先に決めるルールを徹底しているんですよ。熱くなった時こそ、仕組みで止める。これが長く続ける秘訣だと思っています。
Action合同会社が分散を重視する理由


Action合同会社が分散を重視するのは、「たくさん案件をやりたい」からではありません。特定の相場や前提に依存しない運用設計(=偏りを減らす)を軸にしているからです。
相場の追い風だけで良く見える成績を目指すより、逆風でも崩れにくい構造を優先する。1つの当たり外れに左右されるより、複数の収益源と回収構造で運用の質を安定させる。
「分散=安全」ではなく、説明可能なリスクに落とし込み、管理できる形にする。これがAction合同会社の考え方です。
サイトでお伝えしている投資方針(実需・事業に根ざしたテーマ、リスク管理重視、情報共有とモニタリング)とも、ここは直結しています。分散は、見栄えのためではなく、長く続けるための設計です。
この考え方を共有できるお客様にとっては、運用の「なぜ」が見える安心感につながると考えています。



30年以上この業界にいて思うのは、派手に勝つ人より、負けにくい人の方が残っているということです。Action合同会社の分散へのこだわりは、そういう経験から来ているんですよ。
※本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の勧誘・推奨を意図するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。
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